プロペシア

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プロペシアはAGA( 男性型脱毛症 )の治療薬として米メルク社が開発したフィナステリドという成分の飲む育毛薬(脱毛抑制薬)です。 AGAとは成人男性特有の頭髪が薄くなる状態のことで全国で1260万人以上にみられ、それを気にしている男性は800万人、そのうち何らかのケアを行ったことのある人は650万人という統計があります。 プロペシアはAGAに有効な治療薬として、すでに世界60カ国以上で使われており、日本では万有製薬(現:MSD株式会社から2005年12月に発売されました。

現時点では、プロペシアは、2021年7月よりMSD(株)が分社化したことにより、製造販売元がオルガノン株式会社に変更となっています。

プロペシアとは

成分はフィナステリドで、プロペシアには男性ホルモンの働きを抑える作用があります。プロペシアは元々、前立腺肥大症の治療薬として開発されましたが、育毛効果が認められたために、AGAの治療薬として注目されるようになりました。
AGA(男性型脱毛症)の発生には男性ホルモンが強く関与していることが分かっています。プロペシアは、男性ホルモンの働きを抑制し、抜け毛を予防します。プロペシアは頭髪以外の体毛には影響を及ぼしませんのでご安心下さい。

プロペシアの作用機序

男性ホルモンのテストステロンは5αリダクターゼという酵素によってデヒドロテストステロン(DHT)に変わります。DHTは非常に強い男性ホルモン作用を持ち、DHTが多いと毛根にダメージを与え、脱毛が進みます。
プロペシアは5αリダクターゼの働きを阻害する働きがあります。プロペシアによってDHTが作られにくくなり、男性型脱毛症の症状が改善するのです。
プロペシアに一番反応するのは、脱毛が始まったばかりか、あるいは脱毛が進んでいる過程の方です。ただ、すでに脱毛が進んでしまった頭髪にもプロペシアの効果がはり、抜け毛の減少を入れると、プロペシアは90%以上に効果があるとの報告があります。

プロペシアの治療対象

プロペシアを服用できるのは、原則として成人(20歳以上)男性(最近は女性でも効果のある方がいることがわかっていますが、原則的には女性には禁止されています)になります。
円形脱毛症や栄養失調、全身疾患(甲状腺機能障害、膠原病等)、薬剤による脱毛症には効果がありません。

プロペシアの服用方法

プロペシアは、1日1回1錠(1mg)内服してください。食事には関係ありません。
プロペシアの効果が実感できるまで、3ヶ月以上必要と言われています。少なくとも半年は飲み続けることをお勧めします。
プロペシアは、内服を中止すると徐々に効果がなくなり、1年程度で元に戻ってしまいます。これは、プロペシアによって低く抑えられていた男性ホルモン(DHT)の濃度が元に戻り、再び毛根にダメージを与え始めるためと考えられています。プロペシアの効果を維持するためには内服を続けることをお勧めします。

プロペシアの副作用

飲む薬ですから、副作用はとても気になるところです。プロペシアの副作用は非常にまれで、長期間内服しても安全性に問題がないと言われています。
1%程度に性欲減退や性機能低下の副作用が起きると報告されています。副作用が起こった場合は、内服を中止するかED治療薬などの服用で改善しますので安心してください。

プロペシア服用の注意点

服用する方に

プロペシア(フィナステリド)を直接接触した場合、接触面の皮膚からプロペシアの成分が吸収されます。経皮吸収を防止するために、プロペシアはコーティングされています。(コーティング状態でそのまま服用することができます。) プロペシアを長時間手で保持していたり、錠剤表面に傷をつけると、薬剤が露出し経皮吸収の原因になります。薬剤を開封した場合、速やかに内服してください。
プロペシアの錠剤をぬれた手で触れると、コーティングが溶解して経皮吸収の原因になります。この薬剤を扱う時は、きちんと手を拭いてからご使用ください。
プロペシアの服用中は献血ができません。

女性の方に

妊婦・授乳婦の方が、プロペシアを内服した場合 胎児・乳児に重要な問題を生じる場合があります。また、コーティングが破損した錠剤を、妊婦・授乳婦の方がさわると、胎児・乳児に重要な問題が生じる可能性があります。

お子様に(特に男の子)

プロペシアを お子様が、さわったり、舐めたり、飲みこんだりした場合、極めて重要な問題が生じる可能性があります。お子様に触らせないような配慮をお願いいたします。